How to Live as an Artist.

ただ過ぎる時間をいとおしく綴る。昔みたいに。

色彩の無い町

「頬にふりそそぐ十二色の外は光と風のハーモニー」
「いつでも心は 雨のち晴れ」

色彩都市って素敵な曲にそんなフレーズがあるけれども。

この日は曇り時々雨。
雪の予報もあったけれど、去年と違って今年はあまり降らないね。
タイムラインで見る「寒い」っていう程の寒さはないな。

見渡す限りのモノクロームに輪郭を持たない重たそうな雲が立ち込めてる。

 

こんな場所に行って来た。

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特急が止まるので何かが有るのかと思ったけれど、
改札をでたイメージは地方の空港…青森だったら三沢空港

そんなようなイメージを持つのは航空自衛隊入間基地が近いからなのか、
コンコースの窓から見える景色が殺風景で
人が利用する存在価値に見合わない寂しさに自分が重なるのか。

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空虚。

この日は昔からミスチル好きの母と
入間の映画館に『Mr.Children REFLECTION』を観に行って来た。
(鍵盤を弾く僕には武史さん不在のミスチルと言うのはかなりきついのだけれど。)

ロックが頼りなく鳴り響いているのを聴いてかなり切なくなってしまった。
怠惰なカップルが数組、ポツポツと座っている感じも相まって。


僕はSENSEと言うアルバムを一番好きで。

なんせ枕元にSENSEのジャケットを部屋の壁に飾ってあるし。
RideのNowhereやエコバニのHeaven Up Here、BTのESCMなんかと並んで。
まぁ、海ジャケフェチでもあるのだけれども。

飾ってあるのはね…(アフィリエイトじゃないよ、笑)

Nowhere: 20th Anniversary Edition

Nowhere: 20th Anniversary Edition

Heaven Up Here

Heaven Up Here

ESCM

E.S.C.M.

Since I Left You

Since I Left You

Faithful

Faithful

SENSE

SENSE


こんな感じ。
ジャケットは何となく統一感があるけれども
ジャンルは徹底して驚くほどバラバラだなぁ。
全部聴いた事がある人は僕と音楽の話をしても大丈夫かも。

まぁ、デザインが好きで飾っているって言うのもあるんだけど。
(赤と青の混ざり合わない帯も好きだし)
どれも音が大好きな作品達でも勿論あって。

それを雑誌で「小林さんが引っ張ってくれているアルバム」と
言っていたし、僕も鍵盤の音が引っ張るサウンドがとても好きで。
(まぁ、ギターロックなのかは分からないけれども…。)


その話はまぁ…良いか。笑

そう言えば、去年の年末のsalyuさんのライブで
坂本美雨さんが歌うThe Other Side of Loveを小林さんがピアノで弾いていて
とても美しかった事を思い出した。
教授の演奏は繊細で…そう言う意味では小林さんはダイナミックで。

小室さんのピアノ伴奏はダイナミックって感じじゃないな…。
僕が一番近いのは小室さんのピアノ。
理由は分からないけど…誕生日が同じだからかな。





さてさて。
心の調子を崩していて…なんとかギリギリ生活を維持できてるってレベル。

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よしもとばななさんの「鳥たち」をゆっくり読んでいたのだけれども、
心の陰とか、絶望的な事、どうにもならない状態を受け入れて行く事を
常にばななさんは書くから、ズキズキしてしまって一気に読めない。

自分が抱えきれなくなってしまう瞬間って言うのに
(それはしばしば夢で)襲われることが多くて。

必死で押し殺しながらの日々は、限りなく続いていくし
それはとても辛い事なのだけれども、
いつか自分が自分になれれば…せめて「葛藤」とか「苦悩」とか
そういう言葉で形容できるようになったら良いな、と思う。

 

 

以前より、客観的に自分を見ている気もする。
それと同時に冷ややかに周囲の人間を見ている気もする。
良いのか、悪いのかはわからないけれど。



自分の持っている可能性があまりに小さい事。
未来がどうであれ、過去の悲しみが消えない事。
その悲しみだってたかがしれたものである事。
大なり小なりみんな何かを抱えていて、
たまたま僕は人よりそれが自分で決めれなかった事が多かっただけ。

生きながら楽になる為には自分を守る壁を正しく作って、
心が求めようとする栄養素をしっかり与えて、
飲み込もうとする毒を排除して。

そんな作業を日常に落とし込んで行けば、
死と再生のサイクルの中で、自分も淡々と過ごせるんじゃないか…と。

 

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オープンリールとかを想像する。
命って終わりに向かって再生されている感覚に近い。
その途中には色んな要素が焼き付けられていて、
でも、そこにはさみを入れて切断する事って残酷だな、と。

早送りも巻き戻しもなく、
ただ再生されていて、今日と言うまたとない一瞬。
それを必死で受け入れるために、
自分と言う存在を、観客のように眺めているだけの自分がいて。

音楽を作ったり、文章を書いて居たりすると
その観客になっている気分になってきてすーっと楽になる。


喜劇でも、悲劇でもないストーリーは続く。
命に寄り添うように、太陽が昇って沈み、景色が移ろう。

情緒不安定な神様が創った情緒不安定な世界では
争いや災害が絶えないし、それに対して自分が何かを出来る訳でもないし。
(何かを出来ると思っている人間を僕は好きじゃない)

信じていても叶わない事ばかり。

一度映画館で聴いただけだからぼんやりとしか覚えて居ないのだけれど
ミスチルの新曲のフレーズに
「変わらないのは変わっていくと言う事だけ」
と言うようなフレーズがあって。

そうなんだよなぁ、と思った。



並々と注いだビールもすぐに泡が消えてしまうから
一番美味しそうな瞬間を写真に残すのは案外難しい。


経験は指針であると同時に、未来を強烈に縛り付けてくる。
自由に飛び交う魂になる為には、人の感じる生きる事の連続性はいささか窮屈だ。

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来週は京都に行きます。